オーストラリア基本情報 / オーストラリアの教育システムオーストラリアの『教育システム』に関する基本情報になります。 オーストラリアの教育システムをよく理解し、自分に最適な進路の検討・決定を行いましょう。
オーストラリア語学留学
語学学校は、大きく「私立語学学校」、「大学付属」、「専門学校付属」、「高校付属」に分けられています。
「私立語学学校」は、初級〜上級のレベル分けがされている『一般英語コース』のほか、『ビジネス英語コース』や『英語能力試験対策コース』など・・・、様々なコースを用意しているところが多く、スポーツやイベントなどの課外活動(アクティビティ)も充実しており、短期留学や観光留学にも適しています。
「大学付属」や「専門学校付属」は、英語能力試験や専門コース入学を前提としたプログラムが提供されるため、将来的に専門分野に進みたいと考えている学生に最適です。
「高校付属」の英語学校は、多くの場合、高校進学や編入を希望する学生のみを受け入れています。
オーストラリアにはCRICOS、ELICOSといった登録制度があり、私立校であっても学校間の語学教育内容には大差が無いといえます。 語学学校入学には、資格などは殆ど問われません。 通常、入学初日の“オリエンテーション”で英語のレベルチェックテスト(Placement Test)を受けた後、1人1人の英語力に見合った“入学クラス”が決定します。 (ただし、学校・コースによっては、入学条件として予め一定レベル以上の英語力を設けている場合があります)
年齢制限は、通常、一般の語学学校で16才以上、大学付属校が18才以上(学校により若干異なります)となります。 ほとんどのコースは、年間を通して毎週月曜日からの入学が可能で、学生の希望に応じて1、2週間程度の短期から無制限の長期にわたって就学することができます。 3ヶ月以上フルタイム(週20時間以上)で受講する場合は「学生ビザ」を取得しなければなりません。 学生ビザ取得にはCRICOSと呼ばれる政府登録校からの“入学許可証”が必要で、登録校以外の教育機関では、長期間の就学はできません。 3ヶ月以内の場合は、「観光ビザ」か「ワーキングホリデービザ」での就学が可能です。
< 語学学校に関わる機関および制度 >
| 略 称 | 正式名称 | 役 割 |
| NEAS | National ELICOS Accreditation Scheme | 公的プログラム |
| ELICOS | English Language Intensive Course for Overseas Studies | 協会(およびコース名) |
| EA | English Australia | 協会 |
| CRICOS | Commonwealth Register of Institutions & Courses for Overseas Student | 登録制度 |
< 各機関の役割と関係 >
【 NEAS 】 オーストラリアの語学学校を認定する公的プログラムで、一定の教育水準が保たれているかどうか定期視察などを行っている。 |
>> 認定 >> |
【 EA加盟校 】 ELICOSよりもさらに厳しい条件をクリアし、認定された語学学校。 | >> 登録 >> |
【 CRICOS 】 オーストラリア政府の法律に基づき、海外からの留学生を受け入れることができる教育機関・コースの登録制度。 学生ビザ(※)で就学する留学生を受け入れる全ての教育機関・教育課程は、オーストラリア政府への登録が義務付けられている。
※ 観光ビザ、ワーキングホリデービザの人は対象外。 |
【 ELICOS加盟校 】 NEASの基準を満たし、認定された語学学校。 |
語学学校のコースタイプ
語学学校のコースタイプについて説明します。
< 語学学校コースタイプ >
| コースタイプ |
履修内容等 |
一般英語コース (General English) |
仕事や旅行のための日常的、実用的な英語力アップを目指す人に最適。 一般的なコミュニケーションに重点を置き、特に実用的な会話や聞き取り能力を磨くことによってさまざまな状況に対応できるよう、総合的な英語力の向上を図る。 |
高校進学・編入準備コース (High School Preparation) |
高校に進学・編入する学生のために設けられており、集中的に英語力を高め、高校生活に対応できるよう、様々なサポート・指導を行う。 |
試験準備コース (English for Exam Preparation) |
IELTSやTOEFL、ケンブリッジ検定試験など、国際的に認められている英語能力試験を受ける準備をする学生のために開設されている。
>> IELTS英語能力試験 説明ページ
>> ケンブリッジ検定試験 説明ページ
>> TOEFL英語能力試験 説明ページ |
専門英語コース (English for Special Purposes) |
専門職や特定の分野における英語能力の向上を目的としたコース。 「経営者のための英語コース」、「ビジネス英語コース」、「ツーリズム英語コース」、「ホスピタリティ英語コース」、「児童英語コース」など、分野は多岐にわたる。 |
大学進学準備コース (English for Academic Purposes) |
英語圏の大学や大学院、専門学校への進学を目指す方が、英語の授業についていくための英語力・ノウハウを身に付けられるよう指導する。 読解やレポート・論文の書き方、基本的なリサーチの方法などを総括的に学ぶ。 |
スタディ・ツアー (Study Tours) |
個人またはグループのためのプログラムで、英語を学びつつ観光やアクティビティを楽しんだり、希望に合わせて色々な体験ができる。 英語のクラスと共に、専門分野の特別研修やオーストラリアならではのダイビング・ゴルフ・乗馬やセーリングなどのアウトドアスポーツ体験コース、グルメ・ワインコース、絵画・芸術コースなど・・・、予算や目的に応じたプログラムを企画・選択できる。 |
オーストラリア高等教育
オーストラリアの高等教育機関は大学と専門学校(VET:Vocational Education and Training)に分けられ、各課程やサービスの質が高水準で維持されるのを保証するための機構が整っています。 オーストラリアの大学は法律で自主的な組織として設立されており、その運営はオーストラリア政府や州などに対して責任をもった評議員会や理事会が担当しています。 大学以外の教育施設は、運営する施設が所在する州で認証機関を通じて登録し、提供する課程の承認を得なければなりません。 オーストラリア資格検定の国家制度であるAustralian Qualifications Framework (AQF) は、職能的資格と学術的資格を一つの制度のなかで取り扱うことで、職業上の生涯設計と学業継続の間にできる限りの柔軟性を持たせるよう配慮しています。
【 専門学校 (VET:Vocational Education and Training) 】 日本の専門学校や短大に相当する教育機関です。 専門職の資格取得を主とした国家制度(AFQ)の中で、様々な分野の専門教育コースを提供しています。 私立校はコマーシャルカレッジ、プライベートカレッジなどと呼ばれ、公立校はTAFE(Training and Further Education)と呼ばれています。 授業は講義や実習を織り交ぜて行われ、業界の最新動向を反映させつつ、学生や社会のニーズに応えたものになっています。 一部のTAFEでは、大学同様に学士号を取得できるプログラムも提供しています。 TAFEが一つの学校で多くの分野を提供する“総合学校”なのに対し、私立校は特定分野に特化した“単科学校”である場合が多いです。 各校共に、個性を出すために色々な工夫をし、独自の運営がなされています。 私立校、TAFE共に留学生の受け入れを柔軟に行っていますが、入学には、各コース毎に定められている「アカデミック要件」(高校卒業資格など)と「英語要件」の基準を満たす必要があります。 英語力が基準を満たしていない場合は、予め語学学校かTAFE付属の「英語コース」に通う必要があります。
【 大学 】 大学は、教育水準、研究活動ともにレベルが高く、専門性を深く追究するカリキュラムが組まれています。 学部課程は3年間〜6年間(学部により異なります)で、1年目から専門教育を主体とした授業を行います。 授業は、大教室で行われる講義と、学生同士のディスカッションを主体としたチュートリアル(学生数10〜20人程度)で構成されています。 そのほか図書館やインターネットを利用して自主的にリサーチを行い、定められたテキスト以外にも多くの文献を読み、テーマに即した研究に取組むことが要求されます。 また、大学や学部間の編入が比較的盛んで、日本の大学の単位を移行して編入が認められる場合もあります。学部課程を一定以上の成績で修了すると、さらに1年間のオーナーズコースに進学することができます。 オーナーズコースは修士課程への基礎固めとなるほか、成績が優秀であれば直接博士課程に進学できる場合もあります。 また大学には、TAFEや私立の専門学校と同様に、実践的な技術や知識を習得するAdvanced Diploma(履修期間約2〜3年)やDiploma(履修期間約1〜2年)のプログラムも設けられています。 学部留学の場合、入学試験はなく、成績証明書やエッセー、英語力などを総合的に判断し入学合否が決定します。 入学時から既に専攻分野の基礎知識を持っている国内学生と共に学ぶことになるため、英語力、基礎知識共に基準に満たない留学生は「大学進学準備コース」で約1年間学んだ後、学士号取得を目指すのが一般的です。 英語力のみが不足している場合は、大学指定の「英語コース」を履修することを条件に仮入学が認められる「条件付き入学」などの制度もあります。
【 大学院 】 大学院課程は殆どの大学に設けられており、専門性が極めて高く、専攻の種類も多岐にわたります。 世界的に評価が高い専攻分野としては、豊かな自然環境を背景とした海洋学、環境学、動物・植物学、文化・地理的な位置づけからアジア研究、環太平洋地域におけるマネジメント・プログラムやワイン研究、日本語をはじめとする言語学、教育学、スポーツ科学などがあります。 大学院課程では、博士号(Doctoral Degree)、修士号(Masters Degree)、Graduate Diploma、Graduate Certificate などの資格が取得できます。 履修方法には、講義や試験、セミナーを通じて単位を取得する「コースワーク」と、指導教授のもとで独自に研究を進めて論文をまとめる「リサーチワーク」があります。 どちらの方法を選択するかはプログラムによって異なります。 修士号取得までの履修期間は、コースワークの場合は1年半〜2年、リサーチワークの場合は約2年が目安となります。 博士課程は、リサーチワークが基本となります。(コースワーク主体の博士号プログラムも少数あります) また、Graduate Certificate(履修期間約半年)、Graduate Diploma(履修期間約1年)という公的資格の取得プログラムも提供されています。 これらの資格は学士号と修士号の間に位置づけられ、学部課程より更にもう一歩踏み込んで専門分野を研究するものです。 比較的短期で修了できるだけでなく、学部課程の専攻に関係なく分野を選べることもあり、修士課程へのステップとして履修する学生も多くいます。 また、公的資格として社会的認知度も高く内容も実践的なことから、キャリアアップを図りたい社会人にも適しています。 大学院入学には、学士課程での成績が良く、関連分野の学士号を取得していること、もしくは専攻分野の十分な知識や研究経験が要求されます。 学部課程との専攻が異なるので専門知識がない場合は、Graduate Diploma プログラムなどを一定の成績で修了することで、入学が許可されることもあります。 入学手続きはプログラムによって異なります。
専門学校・大学コースタイプ
専門学校・大学のコースタイプについて説明します。
< 専門学校・大学のコースタイプ >
| コースタイプ |
目安期間 |
履修内容等 |
英語力 |
| Certificate 1 |
4〜6ヶ月 |
必要な管理指導のもとで、ある業種の規定された業務内容を理解し、実行できる力を身につける。 「Certificate 2」では「Certificate 1」よりも複雑な業務内容を履修する。 |
IELTS 5.5 TOEFL 550 (213) |
| Certificate 2 |
6〜8ヶ月 |
IELTS 5.5 TOEFL 550 (213) |
| Certificate 3 |
6ヶ月〜 |
技術面での専門性、他者を管理できる能力、高いレベルの自己管理能力、技術面での適応力をつける。 |
IELTS 5.5 TOEFL 550 (213) |
| Certificate 4 |
1〜1.5年 |
ある技能の全般的な資格、専門技術を含み、他者の業務に対する責任、経営管理のプロセスについての責任が一定のレベルに達する。 |
IELTS 5.5 TOEFL 550 (213) |
| Diploma |
1.5〜2年 |
複数の職種にわたる能力・適性、高いレベルでの専門技術、管理者としての責任が求められる。 Diplomaは短大卒に相当する。 Advanced Diplomaでは知識や技能がDiplomaよりも複雑になり、修了者は大学への編入も可能。 就職にも有利。 多くの専門学校では、下位にある資格のコース内容が、上位コース内容の一部となっているため、レベルアップする時に同じ内容のコースを受講する必要がない。 |
IELTS 5.5 TOEFL 550 (213) |
| Advanced Diploma |
2〜3年 |
IELTS 5.5 TOEFL 550 (213) |
| Enabling Course |
10週間〜 |
英語集中コースなど、学部入学のための短期進学準備もしくは教養過程コース。 |
IELTS 5.0 TOEFL 520 (190) |
| Foundation Studies |
10週間〜1年間 程度まで様々 |
留学生を対象とした学部入学準備コース。 多くの学校がこのコースを用意しており、学力や英語力等を総合的に習得することができる。 一定成績を修めると、提携大学への入学が保証される場合が多い。 |
IELTS 5.0 TOEFL 520 (190) |
| Bachelor Degree |
3年間 |
一般的な学士号。 医学部などは、4〜6年のフルタイムの履修となることもある。 専門教育主体で、一般教養課程はほとんどない。 1年目からすぐに専攻分野の勉強が始まる。 入学するには、高校卒業あるいは同等の学力を持っていることが前提。 |
IELTS 6.5 TOEFL 600 (250) |
| Degree with honours |
1年間 |
大学院で学ぶ基礎を固めるためのコース。 学部課程で一定成績を修めた人が進学できる。通常は論文主体。 オーナーズコース修了者は直接博士課程への進学もできる。 |
IELTS 6.5 TOEFL 600 (250) |
| Graduate Certificate |
6ヶ月 |
関連分野の学士号を取得していることが前提。 専門的知識を深めたり、修士課程進学の準備期間として学ぶ人が多い。 学位ではないが、高い専門知識を証明するものとして認められている。 |
IELTS 6.5 TOEFL 600 (250) |
| Graduate Diploma |
1年間 |
| Master Degree |
1〜2年間 |
どちらの方法で進めるかはプログラムにより異なる。
【 コースワーク 】 セミナーや講義、試験等を受けて単位を取り修了する。
【 リサーチワーク 】 指導教授のもと研究をし、論文を書くことで修了する。 学部課程での成績が優秀であることが前提。 |
IELTS 6.5 TOEFL 600 (250) |
| Doctoral Degree |
3年間 |
通常、修士課程の後に始めて3年で論文を仕上げる。 オーナーズコース終了後に着手する場合もある。 |
IELTS 6.5 TOEFL 600 (250) |
| Non-Award |
数週間〜 |
主に、付属語学学校などで提供している短期・長期の語学留学コースや専門分野の体験コースなど。 |
N/A ※ N/A:not applicable (該当なし) |
オーストラリア初等・中等教育
大学を除いたオーストラリアの教育機関は、各州政府の管轄です。 そのため州ごとに学年制や就学年齢が異なります。 初等・中等教育期間のうち、約70%が公立で無宗教教育が行われています。 私立学校では多くがキリスト教などの宗教的背景をもち、思想は学校生活や行事にも反映されています。 義務教育は初等教育1年生(6歳)から中等教育10年生(15歳)までとされています。
【 オーストラリア準備教育(Pre School) [準備学級] 】 初等教育前の1年間の準備学級です。 義務制ではありませんが、殆どの学校に設置されています。
【 オーストラリア初等教育(Primary School) [小学校] 】 州により就学期間や学期制は異なりますが、1年生から6、7年生までが初等教育期間です。 学年は年齢だけでなく、その他の条件も考慮されるため、飛び級や留年もよくあります。 日本人が入学を希望する場合、原則として永住者や駐在員、留学生など長期居住者の子供のみ可能とされています。
【 オーストラリア中等教育(Secondary School) [中学校・高等学校] 】 セカンダリースクールは7、8年生(州により異なる)から12年生までの中高一貫した学校です。
< 前期中等教育課程 >
義務教育期間は各州共通で10年生(日本の高校1年相当)までとされており、修了後は後期課程に進学するほか、就職や技術専門学校に進学することができます。
< 後期中等教育課程 > 11〜12年生は大学など高等教育機関への進学準備課程となっています。 ここでは大学進学に必要な科目などを中心に専門的内容を学びます。 進学先は後期課程修了前の州一公開試験結果とこれまでの学業成績の総合評価により決定します。 日本のような各大学ごとの入学試験は行われません。 日本人受入れ枠がある学校への留学は、日本の中学を卒業していれば9年生、高校を卒業していれば11年生への編入が一般的基準となっています。
|